クレーム対応のコツ|話し方・NG行動・顧客満足につなげる実践テクニック

クレーム対応は、企業の信頼を左右する重要な顧客接点です。しかし「どう話せばいいかわからない」「つい感情的になってしまう」と悩む方は少なくありません。

本記事では、クレーム対応の基本ステップから具体的な話し方のコツ、絶対に避けるべきNG行動、さらにはクレームを顧客満足(CS)向上につなげるための実践テクニックまで体系的に解説します。コールセンターや営業窓口、カスタマーサポート部門でクレーム対応に携わるすべての方に役立つ内容です。

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この記事の監修者

伊藤真也 - Arte株式会社 代表

WEB制作・デジタルマーケティング・コールセンター事業を展開するArte株式会社の代表。 2018年の創業以来、「地方の可能性を最大化する」を軸に、地域企業の集客・採用・売上アップを一貫して支援。 現場主義を大切にし、自ら営業・制作・運営にも関わりながら、お客様と同じ目線で課題解決に向き合うスタイルが信条。

目次
  1. クレーム対応の基本ステップ
  2. クレームが発生する主な原因
  3. クレーム対応で使える話し方のコツ
  4. 絶対に避けるべきNG行動・NGワード
  5. クレーム対応を顧客満足につなげる方法
  6. クレーム対応力を組織で高めるポイント
  7. よくある質問(FAQ)
  8. まとめ

クレーム対応の基本ステップ

クレーム対応には、再現性のある手順を整備しておくことが重要です。属人的な対応を続けていると品質にばらつきが生じ、二次クレームを招くリスクがあります。以下の5つのステップを基本フローとして押さえておきましょう。

ステップ1:部分謝罪と傾聴

まず、お客様が「不快な思いをされた」という事実に対してお詫びします。この段階では事実関係が確認できていないため、部分謝罪にとどめることがポイントです。「ご不快な思いをおかけして申し訳ございません」という表現が適切です。

お客様の話を最後まで遮らずに聞く傾聴の姿勢が、この段階では何より大切です。途中で口を挟みたくなっても、まずは相手の不満を吐き出していただくことで、感情のピークを過ぎさせる効果があります。

ステップ2:心情理解と共感

傾聴のあと、お客様の気持ちに寄り添う言葉を伝えます。「それはお困りだったかと思います」「ご不便をおかけして大変申し訳ございません」など、相手の状況を想像した言葉を選びます。

共感の言葉があるかないかで、その後の対応のスムーズさが大きく変わります。機械的に事実確認に入ると「この人は話を聞いていない」と感じさせてしまうため、必ずワンクッション置きましょう。

ステップ3:事実確認

お客様の感情が落ち着いたタイミングで、5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)を軸に事実を整理します。質問は一問一答形式で簡潔に行い、お客様に負担をかけないよう配慮します。

ここで得た情報はメモに残し、後続の対応者や管理者に正確に引き継げるようにしておくことが重要です。

ステップ4:解決策の提示

事実確認をもとに、具体的な解決策または代替案を提示します。「〇〇の方法で対応させていただきたいのですが、いかがでしょうか」と、お客様に選択肢を示す形が望ましいです。

即座に回答できない場合は、「確認のうえ、本日中(または〇時まで)にご連絡いたします」と明確な期限を伝えることで、お客様の不安を軽減できます。

ステップ5:再度のお詫びと感謝

最後に改めてお詫びの言葉を述べるとともに、「貴重なご意見をいただきありがとうございます」と感謝を伝えることが大切です。

クレームは「サービス改善のヒント」として活用できる貴重な声です。そのことをお客様に伝えることで、「言ってよかった」という印象を残すことができます。

クレームが発生する主な原因

効果的な対応のためには、そもそもなぜクレームが発生するのかを理解しておく必要があります。クレームの原因は大きく3つに分類できます。

品質・サービスの問題

商品の不具合や納期遅延、サービス品質が期待を下回った場合に発生するクレームです。これは企業側に明確な改善余地があるケースであり、再発防止策を講じることが最優先になります。

対応・接客の問題

商品やサービス自体に問題はなくても、電話応対や窓口での態度に不満を感じたことがきっかけになるケースです。「たらい回しにされた」「説明が不十分だった」といったコミュニケーション上の不備が原因となります。

お客様側の誤解・期待値とのギャップ

仕様や利用条件についてお客様が誤解していた場合や、過度な期待を持っていた場合に生じます。この場合も「わかりにくい案内をしてしまった」という視点で受け止め、情報提供の仕方を見直すきっかけにすることが重要です。

クレーム対応で使える話し方のコツ

クレーム対応の成否は、話し方ひとつで大きく変わります。以下に、現場ですぐに使える7つのコツを紹介します。

1. クッション言葉を活用する

「恐れ入りますが」「お手数をおかけしますが」「差し支えなければ」といったクッション言葉を会話の冒頭に添えることで、相手に配慮している印象を与えられます。特に事実確認の質問時に効果的です。

2. 「D言葉」を「S言葉」に置き換える

「でも」「ですから」「だって」など否定的な印象を与えるD言葉は、クレーム対応では禁物です。代わりに「承知いたしました」「さようでございましたか」「失礼いたしました」といったS言葉を使うことで、受容的な姿勢を示せます。

D言葉をS言葉に変換する意識を持つだけで、対応品質は大きく向上します

3. 復唱で「聞いている」ことを示す

お客様の発言を要約して復唱することで、「この人はちゃんと話を聞いてくれている」という安心感を与えられます。「〇〇ということでございますね」と確認の形で復唱するのがポイントです。

4. 声のトーンとスピードを合わせる

電話対応の場合、声のトーンは通常より少し低めに、スピードはお客様のペースに合わせることを意識します。早口は「軽く扱われている」と感じさせ、逆にゆっくりすぎると「バカにされている」と受け取られることがあります。

5. 主語を「私ども」にする

「担当者が」「別の部署が」ではなく、「私どもの対応が」と主語を自社全体にすることで、責任を引き受ける姿勢を示せます。個人や部署に責任を転嫁する表現は、お客様の不信感を増幅させます。

6. 肯定形で伝える

「できません」ではなく「〇〇であれば対応可能でございます」、「わかりません」ではなく「確認のうえ、改めてご連絡いたします」と、肯定形に言い換えることで印象が大きく変わります。

7. 感謝の言葉で締める

対応の最後に「お忙しいところお時間をいただきありがとうございました」「ご指摘いただき感謝いたします」と伝えることで、前向きな印象を残して会話を終えることができます。

絶対に避けるべきNG行動・NGワード

適切な対応と同じくらい重要なのが、やってはいけない行動を知っておくことです。以下のNG行動は二次クレームを引き起こす直接的な原因になります。

NG行動一覧

  • 話を遮る:お客様の発言を途中で遮ることは、最も信頼を失う行為です。反論したい場面でも、まず最後まで聞くことが鉄則です
  • たらい回しにする:「それは別の部署なので」と転送を繰り返すと、怒りが増幅します。担当外の場合でも、まず自分で状況を把握してから引き継ぎましょう
  • 責任を回避する:「私の担当ではないので」「システムの問題なので」という発言は、お客様にとっては言い訳にしか聞こえません
  • 事実確認を怠る:お客様の言い分だけで判断したり、逆に社内の言い分だけで反論したりすると、問題がこじれます
  • 対応を放置する:「折り返します」と言って連絡しない、対応期限を過ぎても報告しないといった放置は、信頼を根本から損ないます

NGワード一覧

NGワード なぜNGか 言い換え例
「でも」「ですから」 否定・反論に聞こえる 「おっしゃるとおりです。そのうえで〜」
「お言葉ですが」 相手の発言を否定している印象 「ご意見として承ります」
「そういう決まりなので」 お客様の事情を無視している 「ご事情を踏まえて確認いたします」
「私は担当じゃないので」 責任回避に聞こえる 「担当に確認し、私からご連絡いたします」
「普通はこうなんですが」 お客様を非常識扱いしている 「一般的なご案内としては〜」
「前にも言いましたが」 お客様を責めている 「改めてご説明させていただきます」

NGワードは「無意識に出てしまう言葉」が多いため、チーム内でロールプレイを通じて矯正することが効果的です

クレーム対応を顧客満足につなげる方法

クレーム対応は「火消し」で終わらせるのではなく、顧客満足(CS)向上のきっかけに変えることができます。適切に対応されたクレーム経験が、逆にロイヤルティを高めるという調査結果もあります。

「グッドマンの法則」を理解する

米国の消費者調査で知られるグッドマンの法則によれば、クレームを申し立てたうえで迅速に解決された顧客の再購入率は、クレームを申し立てなかった顧客よりも高くなるとされています。

つまり、クレーム対応の質を高めることは、LTV(顧客生涯価値)の向上に直結します

対応後のフォローアップを行う

クレーム対応が完了した後、数日以内に「その後、問題なくご利用いただけていますでしょうか」とフォローの連絡を入れることで、お客様に「大切にされている」という印象を与えられます。

クレームデータを社内で共有・分析する

個々のクレームを「対応して終わり」にせず、以下の観点でデータとして蓄積・分析することが重要です。

  • クレームの種類別の発生頻度
  • 発生しやすい時間帯・曜日
  • 対応にかかった時間と解決率
  • 同じ原因による再発の有無

これらのデータをもとにFAQの整備やオペレーションの改善を行うことで、クレームの発生自体を減らすことができます。

クレーム対応力を組織で高めるポイント

個人のスキルに依存した対応は限界があります。組織としてクレーム対応力を底上げするための施策を紹介します。

対応マニュアルとトークスクリプトの整備

基本的な対応手順やよくあるクレームパターンごとのトークスクリプトを文書化しておくことで、経験の浅いスタッフでも一定品質の対応が可能になります。ただし、マニュアルは定期的に見直し、現場の声を反映して更新していくことが重要です。

ロールプレイ研修の実施

座学だけではクレーム対応スキルは身につきません。実際のクレーム事例を題材にしたロールプレイ研修を定期的に実施することで、とっさの場面でも適切な言葉が出てくるようになります。

エスカレーションルールの明確化

「どの段階で上長に引き継ぐか」「法的な要求があった場合の対応フロー」など、エスカレーションのルールを事前に決めておくことで、現場のスタッフが判断に迷う時間を減らせます。

メンタルケア体制の構築

クレーム対応は精神的な負荷が大きい業務です。対応者が「自分が責められている」と感じないよう、定期的な1on1やストレスチェックの仕組みを設けることも、組織として取り組むべき課題です。

あわせて読みたい

よくある質問(FAQ)

Q. クレーム対応でまず最初にすべきことは何ですか?
A. まずお客様が不快な思いをされたことに対して部分謝罪を行い、話を最後まで傾聴することです。事実確認や解決策の提示は、お客様の感情が落ち着いてから進めます。
Q. 理不尽なクレームにはどう対応すればよいですか?
A. 理不尽に感じるクレームでも、まずは傾聴と共感の姿勢を示します。そのうえで、対応可能な範囲を明確に伝え、無理な要求には「ご要望に沿えず申し訳ございませんが、〇〇の対応とさせていただきます」と毅然とした態度で応じます。
Q. 電話でのクレーム対応と対面での対応に違いはありますか?
A. 電話では表情が見えないため、声のトーンや相づちがより重要になります。対面では姿勢や表情など非言語コミュニケーションも活用できるため、「申し訳ない」という気持ちを全身で表現することがポイントです。
Q. クレーム対応のメールで気をつけるべき点は?
A. メールでは感情が伝わりにくいため、丁寧な文面を心がけます。お詫びの言葉を冒頭に入れ、事実確認の内容と対応策を簡潔に記載し、対応期限を明示することが大切です。24時間以内の返信を目安にしましょう。
Q. クレーム対応が長引く場合はどうすればよいですか?
A. 長時間の対応になりそうな場合は、一度電話を切って折り返す形を提案します。「正確に確認したうえで改めてご連絡いたします」と伝え、具体的な折り返し時間を約束します。約束した時間は必ず守ってください。
Q. クレーム対応のスキルはどうすれば向上しますか?
A. 実際のクレーム事例をもとにしたロールプレイ研修が最も効果的です。また、対応後の振り返りを習慣化し、「もっとよい言い回しはなかったか」を常に考えることでスキルが磨かれます。
Q. カスタマーサポートを外部委託した場合、クレーム対応品質は維持できますか?
A. 委託先と対応マニュアルやエスカレーションルールを共有し、定期的な品質モニタリングを実施することで維持可能です。KPIとして応対品質スコアやクレーム解決率を設定し、委託先と共有することが重要です。
Q. 悪質なクレーマーへの対処法はありますか?
A. 脅迫や暴言など悪質なケースでは、複数名で対応する・通話を録音する・対応記録を詳細に残すなどの対策を取ります。必要に応じて法務部門や外部の専門家に相談し、組織として毅然と対応することが大切です。

まとめ

クレーム対応は、正しい手順とコツを身につけることで、誰でも一定以上の品質で実践できるスキルです。基本の5ステップ(部分謝罪・心情理解・事実確認・解決策提示・感謝)を押さえ、D言葉の回避やクッション言葉の活用といった話し方のテクニックを日常的に訓練することが大切です。

クレームは「改善のチャンス」であり、適切な対応はリピーター獲得にもつながります。個人のスキルだけに頼るのではなく、マニュアル整備・研修・メンタルケアなど、組織全体で対応力を高める仕組みを構築しましょう。

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この記事を書いた人

セールスマッチコンサルタント

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